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09 January 2010

内外価格差1

 インターネットが広く普及し、世界中を相手にネット販売ができる時代になって久しく、この勢いは益々盛んになることだろう。そこで、消費者もより安いところで買おうというのは当たり前である。

 多くの工業製品が、中国が生産拠点となり、自社工場を中国に持って来てしまった感が否めない。そんな中中国系台湾系華僑系の中華系会社が徐々に実力をつけて、いつの間にか比較的付加価値が以前は高かった商品もOEM製品として、世界中に供給されているのは今や常識となっている。そのような製品は家電製品からカメラ、双眼鏡など多岐にわたっている。今や日本は光学製品については主要生産国ではなくなりつつあるのである。
この背景には、デフレもあるが、安いいい製品を見極めて、高くてもそういうものを買うという行動を多くの消費者がしなくなったという問題も背景にはあると思う。特に趣味的なものは、高級品というものがあり、一定の市場を形成している。この分野がなくなるとその分野の製品の裾野の製品のレベルもおのずと品質や新製品の供給がなくなるのも、工業製品分野では常識だと思う。工業製品というものは1つの部品でできるわけではなく、多くの部品からなり、高度な工業製品になればなるほど、部品点数や部品の精度というものが要求されるもので、それをうまく如何に組み立てるかがポイントなのである。これを支えているのは、多くの熟練工の方々であり、最後は如何にこの人たちが人として生活できているかということになる。熟練工の方がいなくなってしまったら、高度な工業製品は生産できないのである。ここが日本の強みでもあったのであるが、これからが心配である。がんばれニッポンである。
しかし、今回のテーマは前振りが長くなったが、海外の天文製品の内外価格差の点である。近年の天文機器の発展はどうしても日本は遅れている感が否めないのである。これも大手の光学メーカーがすべて撤退したことと、電子機器についても売れないし、軍事産業の裾野が広くない日本ではいかしかたないのだろう。

 トップバッターは、中国のGSO(Guan Sheng Optical)で生産しているRitchey-Chretienの10インチ(25cm)F8が最近ようやく供給されたようで、実際に物が市販されるようになってきたので、これを取り上げる。
 日本ではご存知のようにこの製品は笠井トレーディングで取り扱っている。同社のホームページを見ると、GS-250RCとして出ていて、鏡筒上下にLosmandyタイプのアリ型が付いているもので、ほぼ元の仕様と同じようにしか見えない。値段は285000円である。
 同じ製品がオーストラリアで売られているが、こちらはオーストラリア$3499で、およそ299512円(1AU$=85.6円)である。
 アメリカでは、Astronomics社で扱っていてUS$2695、約249530円($1=92.6円)である。
 ドイツではTeleskop Service社で扱っていて、2498EURO、333250円(1EURO=133.5円)ある。同社のサイトにはユーザーのATIOKカメラで撮影した作例が早くも出ている。
 結果として、この製品に関しては、笠井トレーディングは良心的な価格設定ではないかと感じた。値段的にはアメリカが現状円高で安くなっているが、USからの送料を考えると日本で買った方が無難な製品だ。内外価格差があるのはこの製品に関しては中国からの送料の付加分が要因ではないかという印象をもったのである。
 重さ15kgでRC25cmFL2000mmF8が30万以下で手に入るというのであるから驚きの製品であるのはいうまでもない。

 2番目に取り上げるのは、SBIG社 ST-8300です。
現地USAでは、$1995(約184717円、$1=92.6)です。なんと安いこと。これだったら改造DSLRを買う必要がない値段だと最近感じます。
ドイツではBAADER PLANETARIUM社で扱っていて、1676.5EURO(税込1995EURO)、約223790円(税込266306円)で売られています。ドイツも日本同様高くなっていますが、税抜きでUS価格に対してどのくらい高いかというと、日本円換算比較すると1.21倍(税込1.44倍)となっています。

SBIG社の製品は日本では国際光機が総輸入代理店契約を結んでいるようです。
値段は298000円です。現地価格に対して1.6倍と異常に高いのです。これはドイツの税込価格と比較しても日本も税込ですから、如何に高いかがわかります。以前から同社の姿勢に対して問題にしているのはこの点なのです。日本語マニュアルやソフトの日本語化とかで開発費が載せられているという理由だけの理由ではこれだけ上がるのでしょうか? せめて日本語と英語版での価格設定があり、ドイツ並みの値段なら多少我慢できるような気もします。SBIGの製品は代理店契約を楯にして個人輸入するのがしばしば難しいことがあり、何とかしてほしいことがあります。送料を考えてもUSAから個人輸入した方が間違いなく安いのです。サポートも直接現地としたほうがいいようですから、なおさらです。


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