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11 September 2010

観測地でのマナーについて考える1

 昨日有名な撮影地の一つである栃木県奥日光・戦場ヶ原・三本松駐車場へ行った。
 先週も土曜日にそこへ行ったのであるが、先週行ったのが実に何年ぶりだろうというレベルであった。さすがに土曜日で20名以上居たかと思います。しかし、その時に一人だけ発電機を回して撮影している人がいた。けしからん奴だなあと思っていた。同じ天体写真ファンの間でも、知り合いを含めてかなり問題視されていることを使用している人は一度考慮した方がいいかと思い、敢えてこの記事を書くことにしました。

 実は今週も一人いたのである。同一人物かどうかはわからない。今晩の人は、とちぎナンバーの方で同県南部の方のようだ。先週は見損なってしまったので、どこの方か不明です。ちなみにエンジン音が違ったので、違うメーカーの発電機を使っていると思われるので、別人だと推定しています。

 某掲示板でも天体写真では有名な方の何人かが発電機を回して撮影している人がいることは以前より聞いていたし、そういう方に銀塩時代も何人か出くわしたことがあるのも事実である。

 車で簡単に行けた貴重な天体写真の撮影場所であった乗鞍岳・畳平駐車場への車の規制がされて、車で簡単に行けた貴重な天体写真の撮影場所の一つがなくなったのは天体写真ファンの脳裏に焼き付いていると思う。
 まあ、閉鎖された後から天体写真を撮影されている方がいらっしゃれば、あの場所が如何に貴重な場所であったかは、想像できないかも知れないが、富士山の5合目より高い2700mに簡単に行けて、空は日本屈指の暗さであったのであるから、如何に貴重な星空だったかがわかるかと思う。当時は、週末ともなれば、かなり遠方の関東圏からもかなりの方が通われていたので、状況は想像できるかと思う。

 さて、その時も問題になったのがマナーなのです。
 乗鞍岳は山荘もあり、登山のメッカであり、残雪が残る山で夏までスキーが楽しめる場所だったのです。
 その駐車場は山の尾根伝の比較的平らな土地にあったわけですが、そんなに広いわけではありません。ここに夏休みともなれば、何日も駐車場に天体写真を撮影される人たちは居座っていたわけです。これも収容される台数が限られるから、麓へと駐車場に入れない車が溢れて周辺は大変なことになっていたわけです。
 それに加えて,発電機を夜に回すと言う行為が如何に迷惑か想像してみてください。
 登山が目的の人は、早朝夜明け間に起きて出発する方が多く、夜は寝ているのです。

 奥日光に話を戻すと、車で簡単に1500mの高地に行ける奥日光も乗鞍岳と同様に国立公園内であることをまず頭に置いておくべきです。
 つまり、国立公園の本来のあるべき姿を法律的にみてみると、自然公園法で定められている各規制が行われているわけです。その自然公園法の下の法律である環境基本法 (平成五年法律第九十一号)第三条 から第五条をみると、第四条が目に止まりました。
------------------------------(以下引用)-----------------
(環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会の構築等)
第四条  環境の保全は、社会経済活動その他の活動による環境への負荷をできる限り低減することその他の環境の保全に関する行動がすべての者の公平な役割分担の下に自主的かつ積極的に行われるようになることによって、健全で恵み豊かな環境を維持しつつ、環境への負荷の少ない健全な経済の発展を図りながら持続的に発展することができる社会が構築されることを旨とし、及び科学的知見の充実の下に環境の保全上の支障が未然に防がれることを旨として、行われなければならない。
----------------------------------------------------------
となっています。
つまり、環境負荷を減らさないといけないことになります。
ということで、できる限りアイドリングストップの励行できれば、公共機関での入園ということになるわけです。
奥日光戦場ヶ原がいつバスだけの規制になるかはわかりませんが、そういう日が来ないとは誰もいえないのではないでしょうか?
ということで、大型ディープサイクルバッテリーがある現在では、たとえ大型冷却CCDを使っていても、発電機の使用は自嘲すべきだと思います。

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Comments

プリングルスさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
某所のとある方の所に書かれていますが、諦めの部分が多いですね。結局平行線だと思います。
環境問題といっても車で行っているだから一緒だみたいな話しになりますので、少なくとも環境問題ではないです。
環境問題を持ち出されたら遠征に行かないのがベストです。現実公共交通機関だけで遠征できますか?というジレンマになります。
結局、発電機の問題は、マナー問題と思います。
山屋さんも夜一晩中車のエンジンをかけたまま暖房を使う目的でアイドリングしている人がほとんどですから、どうなんでしょうという気もするのですが、結局なるようになると最近は思っています。
私個人では最近はもうどうしようもないと思っているところもあります。
発電機の問題は、騒音と排気ガスの2つがあります。気を使っている人たちは音対策はしているのですが、一番問題なのは何もしていない人が少なからずいることでしょう。せめて消音ボックス位用意してほしいです。
でも個人的にはあの排気ガスはエンジン排気量が小さくても対策されていない排ガスが臭いし、NOxが多い印象です。こちらが問題なのだと思います。

突然のコメント、申し訳ありません。私の行きつけの八方ヶ原など、もう発電機だらけです。(この前は5台稼働していました。)彼らは、天体写真のためなら、人の迷惑などまったく関係ないのでしょうか?いや、あそこには私たち天文屋の他に、翌朝から登山をするために車中で仮眠をとっている一般人もいます。そのうち十把一絡げに天文ファン自体に批判が集まることを危惧しています。

demioさん、コメントありがとうございます。
一人一人の天文愛好家が多少なりとも周りのほかの趣味の方への配慮や環境へ気を使っていくという雰囲気がまずは最小限必要でしょうね。結局、愛煙家が嫌がられるのと一緒で、結果として自分たちへそのとばっちりが必ず返って来るというものが自然の摂理です。

もし、これをよんでいるあなたが、発電機を使うような愚かな行為をされているのであれば、さっさとやめましょう。
今は大きなバッテリーが安く買えます。重さも発電機と変わりないと思います。

こんにちは。
私も同意見です。

この夏、初めて畳平に行きましたが星空の見事さは忘れられません。
このような素晴らしい場所が交通規制されてしまった事については本当に残念です。
規制の要因として、仰るように一部の天文愛好家の影響もあると聞いています。

私も奥日光は年に数回遠征に出掛けますが発電機を使用している方がたしかに居ますね。
それも風上(駐車場の北側)で一晩中使用しているので排ガスの臭いが結構気になります。

奥日光も規制されないように一人ひとりが環境負荷の考えを持って星見を楽しみたいですね。

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